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2005年5月17日 (火)

『ギャラリーフェイク (32)』細野 不二彦

4091873928ギャラリーフェイク (32)
細野 不二彦

by G-Tools

『ギャラリーフェイク』最終巻。終わっちゃった…。
もうずいぶん長いおつきあいで、新刊が出るたびにとりこぼすことなく読み続けていた。13年間!?寂しいなあ。オビにはアートコミックの最高傑作と謳われているけれど、確かにしばらくこのジャンルで越える本は出なかろう。絵も話の構成もプロのお仕事。うまーいのだ。

メトロポリタン美術館の元学芸員フジタ、語学に堪能、天才修復師、贋作師、贋作画廊(ギャラリーフェイク)オーナー。カニとボロアパートを愛し、体力なし。美に対し確固たる価値観を持ち、他人に惑わされることのないかわりに敵も多い。表世界もウラ世界も人との関わりは持ちつ持たれつ。助手のサラ、私立美術館の館長三田村、トレジャーハンターラモス、宝石泥棒のフェイツイ、香合師の香本など、多種多様な人物たちとの関係はなんとも微妙。その口では説明できないバランスが良かった。
短いページ数、一コマの中に入った情報量、簡潔な画面転換、時にフジタが糾弾され失敗する有様がブラック・ジャック 手塚治虫っぽいと常々思っていたのだけど、細野氏ご本人もそのつもりだったと語っていたらしい。

1巻目の充実ぶりは素晴らしい。これを押さえれば、多少前後して読んでもだいじょうぶだと思う(多少登場人物の順番はあるけれど)。一冊の本として好きなエピソードが多く入っているのは9巻。人の思いの割り切れない様子がいくつも。12巻に入っている「城下の棋士」のテンポと切なさ潔さがお気に入り。
なーんか「恋心」の歌詞を思いだしちゃうんだな。
えーと、コレ(笑)

B00000JO91B´z The Best "Treasure"


by G-Tools

ところで、現在TVアニメ放映中。
(以下、否定的な文章なのでご注意ください)

1,2話だけみたのだけれど…。
ステレオタイプにシフトしたキャラクターの捉え方、半端な演出、いい加減な美術、品の悪い色彩…。
どうも合わないので以降はみていない。

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コメント

sumiさん、今頃この話題にすみませんっ!
ギャラリーフェイク、最終巻が出てたんですね。
時々書店でチェックして新しいのが出てれば買う、という
のんびりしたファンだったので全然気が付きませんでした。
時々何巻まで買ったか忘れちゃって困ったり。
だって表紙ほとんど同じ・・。(笑)
さっそく明日本屋さんに行かなくちゃ。

集めてる数少ない漫画だったので、さびしいなぁ。
私も初期の頃のお話が特に好き。10巻前後が一番よかったなぁ。
これを機にまた読み返してみます。

投稿: サトノヨイコ | 2005年5月30日 (月) 19時52分

サトノヨイコさん

いらっしゃいませ!ありがとうございます。
さすがアートに関するものには敏感ですねー!
いきなり終わってしまったのでびっくりでした。
最終巻はページ数がかなり多いです。

けっこう辛らつなことも描かれているコミックですよね。
幾つか現実に置き換えてみて、溜飲を下げたこともあります。
最終巻だと村山槐多のエピソード、詩の部分の引用がいい感じでした。

投稿: suminiya | 2005年5月31日 (火) 13時55分

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