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2005年7月30日 (土)

『孤宿の人』宮部 みゆき

4404032579孤宿の人 上
宮部 みゆき

by G-Tools

讃岐国、丸海藩——。この地に幕府の罪人・加賀殿が流されてきた。以来、加賀殿の所業をなぞるかのように毒死や怪異が頻発。そして、加賀殿幽閉屋敷に下女として住み込むことになった少女ほう。無垢な少女と、悪霊と恐れられた男の魂の触れ合いを描く渾身の長編大作。(Amazon紹介より)

「ほう」が登場し、描かれるこれまでの半生にぐっと引き込まれる。
そしてある人の死によって物語が動き出す…と同時に吸引力が弱まってしまった。

「ほう」以外の人物設定が不明瞭で、何が真実で本心なのかが読み取りにくかった。
いろいろな場面でばったばったと人が死んでいく。そこまでの経緯や心情が腑に落ちてこないので、その死の崇高さや悲しみより唐突さを感じてしまう。

身分やお役目、恋模様、ままならないことに立ち向かってもかなわない。それらを感じていない「ほう」だけが乗り越えていくのはなんとも切ない。
特にラスト、二人の少女が再会するあたりはかなり泣けるのだけど…。
ずっと宮部さんの作品を読んできて、好き嫌いや読後感の良さ悪さを感じるより出来自体に首を傾げたのは初めて。

4404032587孤宿の人 下
宮部 みゆき

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